解体工事の足場トラブルを防止するために!安全設置のためのポイントとは

query_builder 2025/06/06
著者:株式会社真司工業
06解体工事 足場

足場の設置や解体工事に関して、こんな不安はありませんか?「作業中に足場が倒壊したらどうしよう」「近隣からクレームが出たら困る」「養生シートや防音シートって本当に必要なの?」。これらは、実際に現場で多く寄せられる悩みです。特に解体工事では、建物の構造や周辺環境によって足場の組み立て方や安全対策が大きく変わるため、正しい知識と判断が欠かせません。

 

ある調査によると、過去に報告された足場関連の事故の約半数が「設置不備」や「施工ミス」によるものでした。また、騒音や粉塵を原因とする近隣トラブルは、特に都市部で深刻化しており、施工前の準備や説明が不十分だったケースも少なくありません。

 

この記事では、足場設置にまつわるリスクを未然に防ぐためのポイントを、経験豊富な専門家の視点から徹底的に解説していきます。

 

読み進めていただければ、「自分の現場ではどう対応すべきか」が明確になり、無駄な出費やトラブルを防げるはずです。損をしないためにも、まずは基本を知るところから始めてみませんか。

 

安心と信頼の解体工事をお届けします - 株式会社真司工業

株式会社真司工業は、木造建築から鉄骨造まで幅広い建物の解体工事を手掛けております。空き家の処分やテナント退去後の解体、リフォームに伴う内装解体など、さまざまなニーズに柔軟に対応いたします。解体後の廃材処理や撤去作業も承り、近隣住民の皆様へ配慮した事前の挨拶回りを徹底しております。安全第一をモットーに、安心してお任せいただけるサービスを提供いたします。解体工事をご検討の際は、ぜひ株式会社真司工業にご相談ください。

株式会社真司工業
株式会社真司工業
住所 〒514-0101三重県津市白塚町2440
電話 059-271-7195

お問い合わせ

解体工事で足場は本当に必要?法律と安全の観点から考える

解体工事を依頼する際、「足場って本当に必要なのか?」という疑問を持つ方は多いかもしれません。特に、工事費用の見積もりに「足場費用」が含まれているのを見ると、「これは削れないのか?」と感じる方もいるでしょう。しかし、結論から言えば、足場の設置は法的にも安全面でも極めて重要であり、ほとんどの場合で必須とされています。

 

まず、労働安全衛生法により、作業床の高さが2メートル以上になる高所作業には、足場や作業床の設置が義務付けられています。これは作業員の墜落・転落を防ぐためであり、単に足場を設けるだけでなく、手すり、中さん(中間の支え)、幅木(つま先防止板)などの墜落防止措置も必要とされています。

 

また、解体工事に関しては建築基準法の規定も関係しており、一定規模以上の工事では市区町村への届け出が義務付けられています。この際に「足場の設置計画書」や「仮設計画」の提出を求められるケースが多く、書式や提出期限は自治体ごとに異なります。これは、事故の未然防止はもちろん、解体工事による近隣への影響(騒音・粉塵・落下物)を抑えるための重要な措置です。

 

さらに、足場は現場作業員の安全確保にとどまらず、第三者の事故防止という観点でも非常に重要です。実際に、足場未設置や設置不良が原因で以下のような事故が多発しています:

 

  • 作業員が高所から墜落して重傷または死亡
  • 瓦礫や工具が通行人に落下し負傷
  • 隣接する建物や車両に損害を与え損害賠償問題に発展

 

これらの事故が発生した場合、施工業者や元請業者に対して安全配慮義務違反が問われ、罰金や業務停止命令の対象となることがあります。また、重大事故の場合は刑事事件として扱われる可能性もあります。

 

厚生労働省もこの問題を重視しており、「足場倒壊事故防止ガイドライン」を策定・改訂しています。ガイドラインでは、足場設置の計画段階から解体・撤去までの手順、強度、設置方法などが詳細に定められており、違反すれば行政処分の対象になります。

 

では、足場が必要となるかどうかを判断する基準は何か?以下のようなポイントが挙げられます。

 

判断項目 義務の有無 補足説明
作業床の高さが2m以上 義務あり 墜落防止措置も必要
2階建以上の建物 義務あり 建物外周に全面設置が原則
平屋で高さ1.5m未満 原則不要 状況次第で例外あり
養生・防音シートが必要な立地 義務と一体で必要 足場が前提となるケースが多い
近隣との距離が近い 実質的に義務扱い 落下物対策や騒音対策のため不可欠と判断されやすい

 

上記のように、現場の条件次第で足場の必要性は変わりますが、基本的には“足場設置が当然”という前提で計画すべきです。工事費用に足場代が含まれているか、設置の計画が明確かを確認することが、トラブルを未然に防ぐ第一歩です。

 

解体工事で足場設置が不要なケースとは?判断基準と発注者が注意すべきポイント

一方で、全ての解体工事で足場が必ず必要というわけではありません。現場の状況や解体対象によっては、法律上、省略が認められるケースも存在します。ここでは、その条件や判断基準、そして施主が注意すべきポイントについて詳しく解説します。

 

まず、足場が省略可能とされるのは、主に以下のようなケースです。

 

判断基準 足場省略の可否 補足説明
建物が平屋で高さ2m未満 可能性あり 手作業主体・作業床が安定していれば省略可能
周囲に十分な空き地がある 条件次第 養生エリアが取れればシート設置も省略できる
解体対象が倉庫・車庫などの簡易構造物 状況による 構造が単純であれば省略されることも
解体期間が非常に短い 稀に可能 夜間作業や1日で終わる小規模工事など限定的

 

ただし、これらの判断を行うのは施主ではなく、現場責任者や作業主任者です。工事開始前に行われる「危険予知活動(KY活動)」や「施工計画書」の中で、安全性・効率・周辺環境への配慮を総合的に判断した上で、足場の設置有無が決定されます。

 

重要なのは、仮に足場を設置しない場合でも、他の安全対策は必ず必要になるという点です。たとえば:

 

  • 養生シートや防音パネルの設置
  • バリケードやカラーコーンでの通行規制
  • 警備員の配置や安全掲示の強化
  • 落下物の飛散を防ぐネットの活用

 

つまり、足場を省略したとしても安全コストがゼロになるわけではありません。むしろ別の対策費がかさむことも多く、「足場を省略=工事費が安くなる」とは限らないのが現実です。

 

さらに、見落としがちなのが「施主の責任」です。もし施主が業者に対して「足場は不要」「コストカットを優先して」と強く求めた結果、安全対策が不十分なまま工事が実施され、事故が起きた場合、施主にも一定の責任(過失相殺など)が問われる可能性があります。

 

実際の判例でも、施主が安全軽視の指示を出していた場合、損害賠償の一部を負担させられるケースが存在します。このようなリスクを避けるためには、業者に一任するだけでなく、足場設置の要否について正しい知識を持ち、施工計画書を確認し、必要に応じて意見を交わすことが大切です。

 

現在の業界傾向としても、ほとんどの解体業者が「足場は標準仕様」として見積もりに含めているのが実情です。特に都市部や住宅密集地では、安全・防音・粉塵対策の観点から、足場と養生シートの設置はほぼ必須となっています。例外的に足場を省略できるのは、郊外の敷地が広い倉庫や仮設建物など、極めて条件が限定されるケースに限られると考えてよいでしょう。

 

解体工事で使われる足場の種類と特徴

単管足場は、その名の通り鉄パイプ(単管)を使用して組み立てられる仮設足場であり、比較的安価かつ自由度の高い足場として広く解体工事の現場で用いられています。この足場の最大の特長は、現場ごとの地形や構造に合わせて柔軟なレイアウトが可能である点です。特に狭小地や複雑な形状の建物解体においては、その形状適応性が高く評価され、選ばれることが多くなっています。

 

一方で、単管足場の構造は熟練度に依存する部分が多く、ボルトを使って金具(クランプ)でつなぎ合わせる「組み方の基本」を理解しなければ、安全性に課題が生じる可能性もあります。適切な壁つなぎ材を使用しないまま組み上げた場合、強風や重機の振動で倒壊のリスクが高まるため、設置には高度な判断と慎重な作業が求められます。

 

単管足場設置時に最も重要となる「壁つなぎ」とは、足場と建物本体をつなぐ補強材のことで、足場全体の安定性を飛躍的に向上させます。特に2階建て以上の建物や、RC造・鉄骨造のような重量構造の解体時には、壁つなぎの設置数と間隔が厳密に定められており、厚生労働省の「足場基準図解」によると、水平つなぎ・垂直つなぎを含めた三次元補強が必須とされています。

 

また、単管足場の解体時には、以下の点に特に注意が必要です。

 

  1. 上層からの順次解体(下からの撤去は絶対NG)
  2. ボルトのゆるみや腐食の確認(経年による脆弱化)
  3. 仮設資材の飛散防止処置(ネットやシートの残留)
  4. 重機接触の危険回避(作業員との連携が重要)

 

次に、単管足場の特徴と施工条件をわかりやすく整理した表を掲載します。

 

項目 内容
主材 鉄パイプ
固定方式 ボルト式クランプによる締結
主な用途 狭小地、複雑形状の建物解体、柔軟な設計が求められる現場
メリット 自由度が高い、コストが比較的安い、資材流通が多く入手しやすい
デメリット 熟練技術が必要、組立に時間がかかる、強度が施工者の質に左右されやすい
法令対応 足場の組立て等作業主任者の配置義務あり

 

このように単管足場は、コストパフォーマンスと柔軟性に優れた選択肢ですが、安全確保のためには施工体制と現場管理の質が極めて重要です。経験の浅い業者が扱う場合、見た目では分からない欠陥が潜んでいることもあるため、契約前には業者の施工経験・安全講習履歴・保有資格を確認することが重要です。

 

枠組足場は、工場製作された鋼製の枠をモジュール式に組み上げていく仮設構造であり、高さがある建物の解体工事や、風圧・振動への耐性が求められる大規模現場で主に採用されます。組み立てが早く、作業員が使用するための作業床も広く確保できるため、効率的かつ安全性の高い施工が実現可能です。

 

この足場の構造は、ジャッキベース→支柱(縦枠)→布枠(横)→手摺り枠→筋交い→作業床→階段→踊場といった流れで構成され、全体が直角に接合されるため安定性が高く、法令基準に沿って一定間隔で壁つなぎ材を挿入することで風圧耐性も強化されます。

 

耐久性と剛性が高い分、資材が重量級であり、設置時には重機や資材運搬車両が必要となる点は考慮する必要があります。そのため、枠組足場は資材搬入スペースや周囲の道路事情にも配慮しなければならず、都市部の密集地よりも郊外の広い現場で活用される傾向があります。

 

以下に枠組足場の特徴と他足場との比較を示します。

 

項目 枠組足場 単管足場 くさび式足場
耐久性 高い 中程度 高い
作業性 作業床が広く快適 狭く、移動の自由度が低い そこそこ快適
組立スピード モジュール式で比較的早い 経験者により差が出やすい 非常に早い
主な使用現場 大型解体、工場、商業施設など 戸建住宅、小規模解体 中規模建物、リフォームなど
導入コスト 高め 安め 中程度

 

枠組足場の導入コストは、単管足場と比較して1.5倍~2倍程度になることもありますが、その分、施工効率と安全性を高めることで、トータルでの工期短縮・事故リスクの削減という大きなメリットが得られます。

 

また現在、公共工事を含む大型施設では、枠組足場の採用が標準化されており、各自治体の仕様書にも枠組足場の使用が指定されているケースが多く見受けられます。行政や元請けからの信用を得るためにも、実績ある業者が枠組足場を導入することが増えており、建設業界においては「信頼性の象徴」としても認識され始めています。

 

今後も建築物の高層化や工期短縮への要請が高まる中、枠組足場の重要性はますます増すと予想されます。

 

まとめ

解体工事における足場の設置は、安全かつ円滑な作業を進めるために欠かせない重要工程です。実際に、足場関連の事故が建設業界全体の労働災害の中でも高い割合を占めており、適切な足場の設置や点検がいかに重要であるかが数値からも読み取れます。

 

しかし、実務においては「単管足場と枠組足場、どちらが向いているのか」「防音シートや養生シートはどこまで必要か」といった疑問や不安を抱える方が少なくありません。とくに近隣への配慮や法的手続きの不備は、クレームや行政処分といった大きなトラブルにつながるリスクもあります。

 

解体工事において安全性と効率を両立させるには、事前の準備と法令順守、そして細やかな近隣対応が鍵を握ります。放置すれば、足場倒壊による事故や高額な損害賠償につながるおそれもあります。今後の工事で後悔しないためにも、今回ご紹介した内容を踏まえ、万全の体制で足場設置に臨んでください。信頼できる施工体制こそが、成功する解体工事の第一歩となります。

 

安心と信頼の解体工事をお届けします - 株式会社真司工業

株式会社真司工業は、木造建築から鉄骨造まで幅広い建物の解体工事を手掛けております。空き家の処分やテナント退去後の解体、リフォームに伴う内装解体など、さまざまなニーズに柔軟に対応いたします。解体後の廃材処理や撤去作業も承り、近隣住民の皆様へ配慮した事前の挨拶回りを徹底しております。安全第一をモットーに、安心してお任せいただけるサービスを提供いたします。解体工事をご検討の際は、ぜひ株式会社真司工業にご相談ください。

株式会社真司工業
株式会社真司工業
住所 〒514-0101三重県津市白塚町2440
電話 059-271-7195

お問い合わせ

よくある質問

Q. 解体工事で足場を設置しないと、どのくらい事故のリスクが高まりますか?
A. 足場を設置しない解体工事では、作業員の墜落や落下物による第三者への被害など、重大事故の発生率が大幅に上昇します。調査によれば、解体工事における労働災害のうち半数近くが足場の不備や未設置によるものです。特に、建物の高さが10メートルを超える現場や、隣接する住宅が近い現場では、足場の設置が義務付けられており、これを怠ると安全確保は極めて困難になります。現場での安全性を高めるためにも、足場の設置は必須といえるでしょう。

 

Q. 解体工事でよくある近隣トラブルには何がありますか?
A. 解体工事では、足場の設置ミスによる騒音・振動・粉塵の拡散、囲い不足による飛散物の侵入などが、近隣住民とのトラブルにつながる主な原因です。とくに防音シートや養生シートの不備は、日常生活への支障を引き起こしやすく、苦情や損害賠償請求に発展するケースもあります。挨拶回りや工事スケジュールの事前説明など、丁寧な対応が求められます。工事の成功は、近隣との信頼関係の構築にもかかっています。

 

会社概要

会社名・・・株式会社真司工業

所在地・・・〒514-0101 三重県津市白塚町2440

電話番号・・・059-271-7195


NEW

VIEW MORE

ARCHIVE